年に1度世界各国から多くのNGO、水産関連会社、漁業者、小売、研究者などが集まり熱い議論や意見交換を行うシーフード・サミット。
14回目となる今年は6月18日〜22日にかけてスペインのバルセロナで行われました。
「IUU漁業対策における電子監視のビジネスケース」「世界のマグロの持続可能性の現状」「労働者の声を汲み取った責任のあるサプライチェーン作り」「水産物持続可能性へのグローバルな取り組みに対する中国の消費動向の影響」など25を超えるパネルセッション、ワークショップ、フィールドワーク等が行われ360人を超える参加者が集いました。
その模様を2回に分けてビジネスエンゲージメントチームの芝井幸太がお届け致します。
今回のサミットの舞台になったのはバルセロナのビーチ沿いに位置するリゾートホテルのホテルアーツバルセロナ。日没の遅いバルセロナでは多くの人々が22時頃までビーチで寛いでいます。
「サステナブルシーフードはどの様に普及していくのか?」「なぜ持続可能性と透明性は消費者と水産業にとって重要なのか」など行われるセッション、ワークショップはどれも非常に興味深いものでした。
お昼や夕方のレセプション、セッションの合間のコーヒー休憩など、参加者同士が意見交換(またはネットワーキング)をおこなう機会が多く用意されており、そこで生まれた繋がりから連携や協働につながる事も少なくありません。
世界の水産物の生産と消費の大半をしめるアジア。世界漁業・養殖業白書2016年には次のようなデータが掲載されています。
日本を含むアジアが水産物の一大生産・消費地域であるからこそ、サステナブルシーフードのムーブメントは先進地域の欧米からアジアに広がろうとしており、日本への注目と期待が高まっている事を実感したサミットでした。
実際に2020東京オリンピックを控えた日本では小売、給食会社、ホテル、レストランなどから動きが広がっており、今後ますます加速していく見通しです。
また2019年はタイ、バンコクでの開催。アジアでのサステナブル・シーフードムーブメントに一層の拍車がかかっていく事でしょう。