違法漁業防止寄港国措置協定 (PSMA)
「違法な漁業、報告されていない漁業及び規制されていない漁業を防止し、抑止し、及び排除するための寄港国の措置に関する協定」の略称。IUU(違法・無報告・無規制)漁業を撲滅するため、国際的かつ法的拘束力のある世界で初めての取り決め。
国連食糧農業機関(FAO)の主導で2009年に成立、2016年6月に発効した。
海洋は広く、IUU漁船の取り締まりには膨大な労力がかかる。そこで、船舶の管理責任を持つ、船舶登録国である「旗国」に加え、この協定によって、漁船が上陸する港湾側の国「寄港地国」にも責任を持たせ、IUU漁業を水際で止めることを目的としている。
協定では加盟国が、漁船に対し、入港許可を出す前に漁業記録を求め、IUU漁業が疑われる場合は検査を行うことを義務付けている。IUU漁業が確認できた場合は入港や港の使用を拒否し、旗国に通知することが義務付けられている。
対象魚種は海洋生物全般と広く、発展途上国に対しては、寄港国措置に対するキャパシティビルディング支援がある。
2022年1月時点の加盟国数は70。日本では2017年6月18日より効力が発生している。
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