混獲
海鳥の場合、延縄漁では推定16万-32万羽、刺し網漁では推定40万羽。ウミガメの場合30万頭。
これは漁網や針に誤ってひっかかって命を落としてしまう海鳥とウミガメの一年あたりの数です。
このように漁業の際に目的外の魚や他の生物を漁獲及び捕獲してしまうことを混獲(【英】Bycatch)といい、サメやウミガメ、そしてイルカなどの大型哺乳類や海鳥などが誤って網にかかってしまう事例が数多く報告されています。中にはジュゴンのような絶滅危惧種がかかってしまうこともあり、生態系保全の上でも課題となっています。海鳥の場合、全ての海鳥約360種のうち100種が漁業による混獲の影響を受けており、そのうち50種は(国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されています。
漁業者にとっては、混獲を避けたり、混獲してしまった生き物をリリースするといった作業は負担ではありますが、希少生物の保護のためにたゆまない努力をしています。また、混獲をしにくい漁具の開発や漁法の改善などの工夫も続けられています。
また、水産エコラベルである、MSC認証、また漁業改善プロジェクト(FIP)では、海鳥や絶滅危惧保護種を含む混獲魚種や餌資源などの生態系への影響を最小限に抑える対策の導入・検証がされています。
以下詳しい情報を知りたい方におすすめ
「海鳥に安全な漁業を目指して」
発行:一般社団法人 バードライフ・インターナショナル東京
混獲に関する記事

定置網こそサステナブル。二刀流で拓く定置網の可能性(後編)
インタビュー

定置網こそサステナブル。二刀流で拓く定置網の可能性(前編)
インタビュー

漁業者、流通業者、消費者。皆の「連携」で海鳥の混獲削減へ(後編)
インタビュー

漁業者、流通業者、消費者。皆の「連携」で海鳥の混獲削減へ(前編)
インタビュー

これから要注目! 水産業界のDXとは?
コラム