BAP認証
BAP(Best Aquaculture Practices)認証は、責任ある養殖水産物に関するグローバルな認証制度です。サーモンやエビ、貝類をはじめとする29種が認証を取得しています(2022年3月時点)。運営しているのは世界水産物連盟(Global Seafood Alliance)で、BAP認証を通じてステークホルダーと連携しながら、環境に配慮し、社会的責任のある養殖サプライチェーンを担保しています。
BAP認証は、養殖水産物に関わる全てのサプライチェーンを段階ごとに認証する点に特徴があります。認証の対象はふ化場、養殖場、飼料工場、加工工場の4箇所です。各段階で環境への責任、動物の健康と福祉、食品安全、社会への責任という4つの主要な持続可能性の分野に取り組み、かつトレーサビリティの基準も満たしていることが求められます。
認証取得までは約4~5ヶ月かかります。
そして、これらの認証を取得した施設の組み合わせを星で表すシステムとなっており、全ての生産段階で認証を取得した場合には最高レベルの4つ星がつきます。
左:BAP認証のロゴ、右:各施設の認証取得状況を示すラベル
2022年現在、BAP認証は36ヶ国で3,169施設が取得しており、世界中でマーケット展開が進んでいます。(*1)
ウォルマートや日本生活協同組合連合会など、世界150社以上が「エンドーサー」として、持続可能な養殖水産業の実現に向けて、BAP認証水産物の販売促進・購買支援を行なっています。
BAP認証水産物を販売するエンドーサー企業は無料で使用することができます。
また、BAP認証の実証性はGSSI(世界水産物持続可能性イニシアチブ)、GFSI(世界食品安全イニシアチブ)、GSCP(世界社会コンプライアンスプログラム)の3つの国際ベンチマーク機関から認定されています。
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